汚染物質を分解する塗料

近年は様々な塗料が開発され、
用途に応じた塗料の使われ方がされています。

 

さて、そんな塗料の中でも、
汚染物質を分解する塗料に注目が集まっています。

 

これは「光触媒」というもので、
光触媒は、日本発の注目技術です。

 

1972年、酸化チタンの光触媒反応が本多・藤島効果として
ネイチャー誌に発表され、大注目を集めました。

 

酸化チタンは、白色顔料として知られている材料です。

 

そして、この光触媒効果によって、
新たな用途が急速に拡大しました。

酸化チタンの光触媒効果とは

酸化チタンは、熱や光によって半導体になる特徴があります。

 

酸化チタンに380ナノメートル以下の波長の近紫外線が当たると、
そのエネルギーによって酸化チタンが電荷分離します。

 

結果、電子e-と、その抜けた孔である正孔h+を生じます。

 

この正孔h+は、強い酸化力ですが、
酸化チタン表面で水によってできた水酸基と反応し、
ヒドロキシラジカルが生じます。

 

また、電子は強い還元力を持ちます。

 

そして、スーパーオキサイドアニオンを生じます。

 

これらは強い反応活性を持っていて、
表面の吸着物質と反応し、分解します。

 

これが「光触媒効果」というものです。

光触媒の効果

たとえば、タバコのヤニやアミン、アルデヒドのような悪臭物質、
NOxを分解し、カビ、大腸菌等に対して抗菌作用をもたらします。

 

また、酸化チタン表面は、親水性でもあることから、
耐汚染塗料としても有効です。

光触媒に用いられる酸化チタン

光触媒に用いられる酸化チタンは、
アナターゼ型の結晶構造のものです。

 

通常、塗料化する際に、有機ポリマーを使いますが、
この有機ポリマーを使うと、ポリマーが酸化チタンによって分解されてしまいます。

 

そこで、水ガラスやシリコーン系、
テフロン系などの分解されにきバインダー(結合性)が選ばれています。

 

特に有力なのは、シラノール(Si-OH)やアルコキシシラン(Si-OR)を反応させた
無機バインダーです。

 

また、チタンのアルコシド(Ti-OR)や、その水との反応で産生される
チタニアゾルを用いてガラスやタイルにコーティングし、
焼き付ける方法もとても有効です。

 

そして、紫外線が当たる環境でさえあれば、
光触媒は有効的に機能を発揮してくれます。